万延元年遣米使節子孫の会 2018年度 秋の講演会・懇親会

平成30年10月21日(土) 、「一般社団法人万延元年遣米使節子孫の会」秋の講演会・懇親会を開催しました。

【1】講演会

  • 場所:東京都千代田区日比谷図書文化館
  • 開催時間:2018年10月21日(日)13時30分~15時30分
  • 講師:安池 尋幸 先生
  • 講演内容:幕末の旗本には表向きの生活と裏の生活があり表向きの生活ぶりは各人が書いている「日記」を見れば分かるが、裏の生活は「掌記」があるとこれを解読すると良く分かる。掌記は各人のメモ帳の様なものでお金の動きも細かく記載されているものがある。公私の備忘録を兼ねた日次記録でもある。
    幕府代官で旗本の竹垣直清の「掌記」を読むとかなり実像が浮かびあがってくる。
    竹垣は、150俵取りの旗本で、収入不足補った副収入源とそれを成立させた人間関係人脈は複雑であった。江戸市中の地主となり、毎月の家賃を収入とし、骨董品の目利きも出来てその売買を手がけていた。また大商人への金貸しもしていた。
    家計は自分で切り回し、上司、同僚、配下への贈答も細かに指示している。
    文人との交際範囲も広く、裕福な町人との付き合いも多かった。
    「掌記」を分析すると、旗本家政の実態、職務である代官所内部や勘定所内の審議過程まで覗き見ることができる。以上の様なお話を「掌記」を読み解きながら安池先生から詳しく説明して頂いた。
    質疑応答では、「金銭を扱う武士はどの位いたのですか?」「竹垣さんのは稀な例ではないのですか?」等々の質問がありました。後日安池先生が竹垣直清と交流があった御家人大田直次郎について調査研究されたところ、公務以外に大名個人との交流を含む多様な毎日の生活が当時の幕臣にはあり、竹垣直清の「掌記」に見られた日常生活は、決して特別なものでは無かったことが判明したしたとのことです。
    会員19名参加、ゲスト11名参加

【2】懇親会

  • 場所:PRONTO ニュー新橋ビル店
  • 時間:2018年10月21日(日)16時~18時

今回の懇親会場が店の手違いからスペースが確保されておらず、皆様の交流・懇談が十分に出来ず、限られた方同士の懇親会になってしまった事は残念でした。
会員17名参加、ゲスト6名参加