「奉使日録」出版 その後 ―元国立病院機構東京医療センター副院長 鈴木紘一氏
本誌の翻刻にあたりお世話になりました友沢氏が、著者村山伯元のその後の追跡調査と並行して、蔓延元年日米通商条約批遣米使節の子孫の会の方々との交流の中で、本誌が当時から残された貴重な原本であるという確証に近い想いを抱き、今後の本誌の確実な保全を希望されました。従来から保存されてきた国立病院東京医療センターの武田純三院長にその意向をお伝えしたところ、早速古文書等の保全に相応しい下記機関に今後お願いするに至りました。
幕末、明治、大正、昭和という激動の時代の中を生き残ってきた本誌が、寺の住職から帝国海軍図書室へ、戦後海軍病院から国立病院へ、さらに保全の観点からの今回の移動も、無事日の目を見たという感慨ととともに、監修した者にとりましても心休まるところであります。
平成29年3月吉日
【現在の保存場所】
慶應義塾福沢研究センター
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45
TEL:03-5427-1604 FAX:03-5427-1605